法の世界からみた「会計監査」

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法の世界からみた「会計監査」

弁護士と会計士のわかりあえないミゾを考える

山口利昭 著

刊行年月 : 2013.03

税込定価 : 1,980円(本体1,800円)

判 型 : A5判

ページ数 : 264頁

ISBN : 9784495464615

■内容紹介

「法」と「会計」の埋められないミゾ――。
不正リスク対応基準、企業不正、試験合格者の未就職問題、受験生の減少など、会計監査変革の時代…会計士はどうあるべきか?企業はどう応えるべきか?
止まらない…、弁護士の「ギモン」と会計士の「ジレンマ」
「事後規制社会」に取り込まれる、弁護士と会計士の歩むべき道とは!
人気ブログ『ビジネス法務の部屋』の著者が斬る!

■目次

1 公認会計士を「憧れの職業NO.1!」にするために
 1 外から見た会計士のお仕事
 2 今なお根強い「期待ギャップ」論
 3 もはや「期待ギャップ」では済まされないのでは?
 4 リスクをとる会計士
 5 オリンパス事件の粉飾と監査の限界―会計士の意見
 6 かっこいい会計士を目指して

2 弁護士・会計士の「守秘義務」は七難かくす?
 1 はじめに
 2 弁護士・会計士の守秘義務とは?(守秘権利もある?)
 3 専門家倫理と守秘義務の関係を示す具体的事例
 4 弁護士と会計士の守秘義務の差について
 5 第三者委員会制度と弁護士の守秘義務
 6 専門家のミスを隠す「守秘義務」

3 他人(ひと)のせいにする弁護士と会計士
 1 はじめに
 2 弁護士の主張とセカンドオピニオン
 3 会計士の意見とセカンドオピニオン
 4 最終判断権者としての会計士の仕事
 5 辞任することでミスは隠せるか?
 6 最善を尽くす義務というけれど…
 7 重要になる監査法人の品質管理と職業倫理
 8 誠実性は外から見えなければいけない

4 事後規制社会に組み込まれる弁護士と会計士
 1 はじめに(コンプライアンス経営との関連で)
 2 会計士と弁護士の本来のフィールド
 3 事前規制から事後規制の社会へ
 4 事後規制社会と企業の自律的行動への関心
 5 ソフトロー時代とレピュテーション(評判)
 6 生活者の企業観の変遷(ブログ記事より)
 7 事前規制の代替案(弁護士、会計士を活用する)
 8 法化社会に必要な弁護士・会計士像

5 会計士から嫌われる「第三者委員会」と「金商法193条の3」
 1 不祥事発生企業における第三者委員会
 2 第三者委員会に対する社会からの評価は?
 3 会計士と第三者委員会
 4 会計士と金融商品取引法一九三条の三
 5 第三者委員会制度と金商法一九三条の三問題の共通項

6 会計監査のリスク・アプローチを法的に考える
 1 はじめに―監査法人の引継ぎ問題
 2 リスク・アプローチとは
 3 判例にみるリスク・アプローチ
 4 リスク・アプローチを法的に考える
 5 会計士の責任と粉飾との因果関係

7 会計基準は法律なのか?
―古田裁判官の補足意見はなぜ会計士にウケるのか?
(長銀・日債銀最高裁判決を振り返って)―
 1 はじめに
 2 長銀、日債銀最高裁判決とは?
 3 法廷意見と古田判事の補足意見
 4 古田裁判官の補足意見の紹介
 5 古田意見が会計士に評価される理由とは
 6 公正なる会計慣行と会計不正事件

8 会計士と監査役の連携に関する本気度
 1 はじめに
 2 会計監査人と監査役の連携は機能しているか
 3 連携の在り方を考えるうえで重要な裁判例
 4 異常兆候の補完関係
 5 会計士はどこまで監査役を信じる?
 6 中小規模上場会社こそ連携が必要
 7 「会計監査人と監査役の連携」は開示せよ

9 なぜ企業は粉飾に手を染めるのか?
 1 はじめに
 2 最初から確信犯はいない
 3 不祥事の原則1―不祥事の芽(予備的不正)
 4 不祥事の原則2―一次不祥事
 5 不祥事の原則3―二次不祥事
 6 誰も粉飾は止められない?
 7 一次不祥事への早期対応
 8 有事意識の共有(二次不祥事対応)

10「訂正」と「非開示」のコンプライアンス
 1 はじめに
 2 情報開示に関するコンプライアンスの視点とは?
 3 投資家、消費者の目からみた企業情報開示を意識する
 4 情報開示の方法自体の問題点―東京電力の原発事故情報
 5 企業情報開示のタイミングとコンプライアンス
 6 有事の情報開示遅延の重大性(トヨタとソニーの事例から)
 7 開示コンプライアンスと企業価値
 8 平時から情報開示の重要性について認識すべき

11 日本人は原則主義がお嫌い?―内部統制の議論は何処へ―
 1 内部統制研究会
 2 「内部統制」の多義性
 3 原則主義による規制手法(横並び社会に感じる違和感)
 4 内部統制報告制度の疲労感
 5 経営学の立場からの批判に応える必要性
 6 会社法上の内部統制の議論を整理する
 7 内部統制報告制度(開示制度)との融和を図る
 8 企業社会の現状にあった制度改革を目指して
 9 原則主義と倫理問題

【著者略歴】
山口利昭(やまぐち・としあき)
弁護士,CFE(公認不正検査士)
IPO支援、内部統制システム構築支援、企業会計関連、コンプライアンス体制整備、不正検査業務、独立第三者委員会委員、社外取締役、社外監査役、内部通報制度における外部窓口業務など、企業法務を専門に活躍中。
ブログ「ビジネス法務の部屋」は、弁護士、公認会計士、企業法務担当者など幅広い層の多くの読者を持つ。

山口利昭法律事務所 代表弁護士
大阪府立三国丘高校 大阪大学法学部卒業
大阪弁護士会所属(平成2年登録 42期)

日本内部統制研究学会理事
日本公認不正検査士協会理事
公認コンプライアンス・オフィサー
全国社外取締役ネットワーク会員